7歳から投資マインドが身に付く本 お金の教育がすべて。から得た5つの学び
こんにちは、こどものマネー教育専門家のゆきひこです。ツイッターはこちら。
筆者のミアン・サミさんはパキスタン人の親を持ちますが、日本育ちで奥様も日本人の方です。こどもも4人もいらっしゃるということで、パパとしても尊敬できる方です。
全体の主張としては、主題の通り「お金の教育がすべて。」と言う内容です。これは言い換えると、学校の成績はあまり重要ではなく、豊かな人生を送るために必要なのはお金の知識だ、ということです。
私もこれには賛成で、学校の授業や知識が不要というわけではありませんが、お金の知識をつけたほうが人生の幸福度は上がると考えています。
では、本の中から抜粋して見ていきましょう。
お金の教育がすべて。7歳から投資マインドが身につく本 | ||||
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こどもの幸せとお金
結局、お金のことがこどもの幸せに直結します。
7歳から投資マインドが身に付く本 お金の教育がすべて ミアン・サミ
親であればこどもの幸せを願わない人はいないと思います。幸せという定義はみな違いますが、ミアン・サミさんは「安心」と「自由」の両立を幸せとしています。
お金を得ていても一向に自由になれずに、一生、生活費を稼ぐことに毎日終われ続ける生き方をおプアマインドと読んでいます。一方。資産を増やし「安心」と「自由」の両方を手に入れる生き方をする人を「リッチマインド」と呼んでいます。
この本を書いた目的は、こどもをリッチマインドにすることです。そのためにはお金の教育が必須です。ですが、実際の学校でも家庭でも金融教育について不足しているのが現状です。
親が期待する普通の人生をこどもが将来過ごせる保証はありません。時代は変わっているので、良い大学にはいって良い会社に入れば安定という時代ではすでにありません。将来はもっと変わっているでしょう。
にも関わらず、受験を頑張って良い大学に入れる事を目標にしている人も多いのではないでしょうか。医者や弁護士などの給料が高い職業であれば安定と考えているかもしれませんが、それは安定と自由をもらえるかというと違うのです。
今の時代に安定と自由を手に入れるためには、ファイナンシャルリテラシー(お金の知識)をつけて、投資を行う必要がある、と筆者は訴えています。
一生懸命勉強して働いてもお金は稼げない?
一生懸命勉強して一生懸命働いてもお金は稼げない
7歳から投資マインドが身に付く本 お金の教育がすべて ミアン・サミ
著者のお子さんが学校で「一生懸命勉強して、一生懸命働かないとお金が稼げないよ」と言われたそうです。家では「お金をたくさんもらいたかったら、人をたくさんハッピーにするといいよ」と言っているのでこどもは疑問をもったようです。
この本では、お金は、問題解決の対価、という表現がよく使われています。ただ、働けばお金がもらえるというのではなく、誰かが困っている事を解決してハッピーにする事でその対価としてお金がもらえるという考え方です。
これは私は素晴らしいと思います。ただ働けばお金がもらえると言うことでなく、誰かの問題を解決することでその分のお金がもらえるんだよ。といえば子供でも納得できます。
そして、問題を持った人が多ければ多いほど大きなお金がもらえるということですよね。こどもにとって、この考えは人生においてずっと役立つ考えになるでしょう。
そして、ここでは学校の現場の金融教育の不足に加えて、今流行っているアクティブラーニングについても言及しています。アクティブラーニングとは、受け身で学ぶのではなく、どうすれば良いかを自分たちで話し合って問題解決をするという授業のやり方です。
「お金とは何か?」「お金はどこからやってくるのか?」「借金をするとどうなるのか」と言ったテーマでアクティブラーニングを増やすことを著者は提案しています。
私も賛成ですが、個人的は意見としては学校の授業を変更するのは難しく、家庭でどんどん親子でこのような話をするのが良いと考えています。
アクティブラーニングではなくとも、こどもとお金についての話をする事で親もこどももお金の知識が増えてくれば良いと思います。
親のお金のイメージはこどもに引き継がれる
親のお金の信念はこどもにそのまま伝染する85
7歳から投資マインドが身に付く本 お金の教育がすべて ミアン・サミ
こどもの頃のお金の記憶は一生ものになるそうです。ここでは幼児期のお金の新年の形成の仕方について書かれています。
簡単に言うと、0-6歳に聞いたお金へのイメージが一生続くということです。すごいことであり、怖いことだと思います。
一つの例として、5歳の男の子の例が出てきます。
その男の子が風邪を引いた時の話です。お母さんに大切な仕事の約束があったため苛立っていたのでしょう、こう子供に言ったそうです。
「あなたのせいで、仕事を休まなくちゃいけなくなっちゃったわ」
その後男の子がお母さんのために書いた絵には、お母さんがパソコンを打っている横にお金が出てきている絵だったそうです。お母さんがパソコンを打ってお金を稼ぐということがイメージとして出来上がっているのです。
このようなやりとりにて子供のお金の信念は出来上がっていくのです。
私が聞いた話ですが、投資のセミナーにとても優秀な大学を出た人が資産運用を学びにきました。内容は当然よく理解でき、投資の重要性も理解できるのですが、どうしても実際に投資ができないのです。
なぜか本人に聞いたら、昔から投資についての悪いイメージが頭についていて、感情的な面が邪魔をして一歩を踏み出せないというのです。
それくらい、小さい頃に作られたお金に対する感情は影響が大きいものなのです。ですから、こどもが小さい頃にはなるべくお金に良いイメージを与えられるようにしておくべきです。
こどもにお金に興味を持たせる方法
日々の生活の中で常に「お金」について話し合う。
家族で過ごす時間を増やす。
7歳から投資マインドが身に付く本 お金の教育がすべて ミアン・サミ
お金についてはあまり夫婦でも話をしないという家庭が多いと聞きます。共働きでもお金は別々にしているという家庭もいます。
私の家では、お金について定期的に話をする会議を持っています。給料日のあとに今月の予算を決めたり、何か大きなものを買う時でも必ず妻に相談します。
お互いオープンにお金の話をする事で良い点は、お互いに家族のお金について状況を共有できるので、不満を持ちにくいことです。これが別々でお金を持っていて相手の経済状況を知らない場合だと、自分の財布からお金を出す事をためらいますし、相手に不満を持ちやすい状況になります。
夫婦で喧嘩になる内容としてはお金のことが多いので、ぜひオープンにして話し合うことをオススメします。最初は当然ぶつかり合うと思いますが、夫婦二人の基準ができてしまえば、お互いに納得して二人おお金の使い方を決めることができます。
また、この本では家族で過ごす時間を増やすことも推奨しています。
私も家族で過ごす時間は増やすべきと考えています。まずお金の教育以前に、家族と過ごす事で幸せに過ごせると思います。やはり何をしていても家族のためなら頑張れますよね。
お金の教育という意味でも、家族とすごす中でお金について教える場面はたくさんあります。こどもは質問ばかりしてくるので、買い物をする時や、給料日、またものの値段や外出した時のお店の状況など。どんなものでも意識していればお金の会話が親子でできるのです。
お金の教育と算数の力
お金の教育は子どもに能力を無限に広げます。数字に強くなる。
7歳から投資マインドが身に付く本 お金の教育がすべて ミアン・サミ
私も自分のこどもにお金の授業をしているのですが、一番思うのはお金の話に算数は欠かせないという事です。
お金を払う時だけでなく、例え話で価格の話をする時、自分の持っているお金を数える時、生活に必要なお金について話をする時、すべて簡単な算数は必要になります。
逆にいうとお金の話をする事で算数ができるようになり、数字に強くなるのです。これはお金の教育のもう一つのメリットだと思います。
この本の中では、数字に強くなる方法として、外食先の合計金額を当てるゲームをオススメしています。メニューをまずは記憶する力、そして全体でどれくらい注文されたかを考える力、そして前回きた時はどれくらいだったか、他のお店はいくらだったか、等。
数字に関して総合的に考えることができるので、このようなゲームを楽しく行うのはとてもオススメです。私もスーパーの買い物の合計金額当てゲームをこどもと良くやっています。
数字に強くなると、将来大きくなって働く時でも数字を使って仕事ができるので信頼性が高まりますし、経営などをするには数字が必要になります。将来のためにお金の勉強をすることで数字に強くなるのは素晴らしいことです。
以上、これ以外にも当然たくさんのお金の教育についての内容が含まれていますので、ぜひ実際に本書を読んでいただくことをオススメします。
読んでいただきありがとうございました。
お金の教育がすべて。7歳から投資マインドが身につく本 | ||||
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