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小学生に商品の値段の仕組みを教える授業①

教育

こんにちは、こどものマネー教育専門家のゆきひこです。ツイッターはこちら

これは、お金の授業のテキストです。みなさまの家で、親御さんとお子さんでお金の話をするきっかけになればと思って作りました。ぜひ、本ブログをご活用いただき、親子でお金の会話をして頂ければこれ以上に嬉しいことはありません。

お金の授業

今日のテーマは、「商品の値段の仕組み」です。

こどもは買い物の時に値段を良く見ています。自分の興味のあるものなら大体の値段は覚えていると思います。しかし、お店の商品の値段はどのように決められているかはわからないでしょう。

大人が教えてあげないと、大人になるまで知らない事も多いです。しかし、それは大人にならないと理解できない話ではありません。こどもでも説明の仕方で理解できる内容なのです。

アメリカではレモネードを作って家の前でこどもが売るのが慣習になっています。そのレモネードは手作りなので材料費がいくらで、いくらで売れば儲かるかを考える事ができるのです。そして実際お金を稼ぐ事ができます。

周りの人も小さい頃にやった事があるので、見かけたらみんなが買ってくれるのです。とても良い習慣だと思います。日本では道で何かを販売することはないですからね。

実際に売ることはなくても、このレッスンを通して、もの値段について理解を深める事ができます。

レッスン概要

  • 授業内容
    • 商品の値段の仕組み
  • 本授業の目的
    • 値段には材料費だけでなく経費が含まれていることを知る
    • 利益をとるために必要な価格設定の仕方について理解する
  • 必須学習項目
    • お金を稼ぐには、商品の値段は材料費と店の費用、利益を足さないといけない
  • 準備が必要なもの
    • パン(パン屋で話をすすめる場合)。

では、レッスンを始めてみましょう。

 

今日の授業は、「商品の値段の仕組み」です。
世の中のお店はどのようにお金を稼いでいるかわかるかな?
例えばパン屋さんはどうかな。

 
 

パンを作って、売って稼ぐ!

 
 

そうだね。パン屋さんはパンを作って売っているね。じゃあパン屋さんのパンはどうやって値段をつけているんだろう。今日はみんなでパン屋さんをやってみよう。

 

パン屋さんをやってみよう

用意するものはパンです。パンがなければ商品であればなんでも良いです。それを売っているお店屋さんをしましょう。

 

まず、パンを作るには何が必要かな?

 
 

粉と水!あと何が必要かわかんない。

 
 

そうだね、材料が必要だね。パンは小麦粉と水とイースト菌、塩、などが必要なんだ。それはどうやって手に入れる?

 
 

買いに行く!お金がかかるのかな、、

 
 

そう、パンを作るには材料を買うお金が必要なんだ。じゃあ例えば、一個のパンを作るのに、30円分の材料が必要という事にしよう。このパンをいくらで売ろうか?

 
 

500円くらいで売ればたくさん儲かるよ!470円も残る!

 
 

でも、500円のパンが売ってたら買う?高いから何か特別な理由が無いと買わないよね。だから売れ残ってしまうかもしれないよ。そうなったらどうなる?

 
 

売れなかったらくさっちゃうから捨てないといけないな。。じゃあ安く売る! 50円くらいでいいや!安売り!

 
 

それくらい安ければ売れるかもしれないね。でも、50円で売るっていう事は、20円が残るけど、これは全部もらえるわけじゃないんだ。

 
 

え〜、なんで!?誰かに盗まれちゃう?

 
 

いやいや、そうじゃなくて、パン屋さんをする時には、売る場所も必要でしょ、あと、パンを売ってくれる人を雇う場合もある。パンを焼く機械も買わなきゃいけない。店を始めるにはお金がかかるものなんだ。

 
 

そんなにお金がかかるんだ、、じゃあパンをもっと高く売らないといけないのかな?

 
 

そうかもしれないね。例えば、材料費が30円で、お店の経費が30円だったら、いくらで売れば良いかな?

 
 

うーん、100円で売れば40円儲かるかな。でも150円で売れれば90円儲かる!

 
 

そうだね。その儲かるお金を利益と言うんだ。お店は利益を出す事で続けられるから、どれくらいの利益を出せるか考えてパンの値段はつけられているんだよ。

 
 

ただの100円のパンでも、よく考えられて100円っていう値段がついているんだね!

 

本日のまとめ

今日の授業で学んだことを一人ずつ話してもらいましょう。発表する練習にもなります。そして、最後にクイズで学んだことを最終確認しましょう。

 

パンの値段をつける時に考えなければいけないお金は?

 
 

作る材料のお金!あと、パン屋さんをやるための場所とか機械とかのお金!

 
 

じゃあ材料費が30円で、お店の費用が20円だとして、100円でパンを売ったら利益はいくら?

 
 

算数むずかしい、、

 
 

50円が利益になる!

 
 

正解!パン一つでも、材料費、お店の費用、利益、を考えて値段をつけないといけないんだよね。

 

こどもの理解度によって、数を変更する必要があるかもしれません。

2桁の算数が少し難しい場合には、費用を一桁にして、材料3円、お店費用2円、利益5円などとしても良いと思います。お子さんの算数の理解度に合わせていただいた方が良いです。

この会話を通して、普段目にする値段についても作る人はこう考えて値段をつけているんだ、といつもと違った視点を持つ事ができるようになります。

将来自分でビジネスをする時や、ものを販売する立場になった時に必要な考え方です。ものを作って売ってお金を稼ぐのはビジネスの基本です。

一回で理解が難しかった場合は、なんども会話してあげるのが良いと思います。繰り返せば繰り返すほど、お子様の理解度は上がっていきます。

こどものマネー教育はすぐに理解できるわけでなくても、継続することが大切です。

最後に

私は、こどもの頃には必要以上の知識を持つ必要は無いと考えています。むしろ小さい頃は、お金の基礎力をつける事が大切と考えています。大きくなるにつれて、難しくなるお金の知識ですが、基礎力をつけることが将来のお金の教育に重要と考えています。

ぜひご家庭でこのような会話を親子でしてみてください。授業でなくても、ただ少し会話をするだけで構いません。少しでも良いので、しないのとするのとでは全く違います。親子の間でお金の会話を始めることが一番大切なことと思っています。

 

お金の教育のやり方がわからないという方は以下の記事を参考にしてみてください。

マネー教育専門家がオススメする金融教育勉強法5選【こども向け】