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外資系営業で海外本社から役員クラスが来日した際の対応のコツ【昇進に影響あり】

外資系

外資系日本法人で働いていると、海外の本社から役員クラス、VP(バイスプレジデント:役員)以上の役職の人が来日することがあります。

その際にどのような対応をすれば良いのでしょうか?その目的から対応方法まで詳しく解説します。

  • 外資系本社の役員が来日する目的
  • 本社の役員クラスと客先訪問の対応方法
  • まとめ

この記事を書いている私は外資系営業歴10年でアメリカ駐在経験のある外資系会社員です。役員クラスとの打ち合わせも多く経験しています。

外資系本社の役員が来日する目的


役員が来日する目的としては代表的なもので以下の3つがあります。順を追って説明していきます。

  • 本社役員による日本法人の管理職の評価
  • 本社役員による日本法人へのプレゼン(タウンホール)
  • 役員同行でのお客様とのトップミーティング

本社役員による日本法人の管理職の評価

役員クラスの人が海外から日本に来る時の目的はいろいろありますが、一つが日本の管理職のレビューです。

レビューというのは評価をするためにプレゼンをさせたりすることです。海外から偉い人が来るのでプレゼン資料を用意する、というようなイベントはとても頻繁にあります。

その目的としては、現在日本法人で働いている管理職の人が正しい仕事をしているかどうかをその目で確認するためです。そして誰を上のポジションにあげるかどうかを評価する場でもあるのです。当然ながら、誰をリストラ候補とするかを確認する場でもあります、、。

この本社の役員のプレゼンはとても重要なものです。自分の評価がここで決まるため、昇進できるかクビ候補になるかが決まるプレゼンになるのです。みんな必死で準備をすることになります。お客様に会うよりもこの資料作りを優先するようなこともあります。

特にアメリカにいた時にみたのは、彼らはこのプレゼンに命をかけているということです。それほど役員の前で自分の印象を良くすることが外資系の会社において重要であることは知っておく必要があります。

本社役員による日本法人へのプレゼン(タウンホール)

管理職クラスでなければ役員と会わないケースも多いですが、日本法人向けにタウンホールと呼ばれるみんなに向けた挨拶をすることがあります。そこでは日本法人の社員全員が集まることになります。基本的にはみんなで偉い人からの話を聞くというものです。

しかし、ただ聞くだけだからと言っても、昇進したい人は気を抜いてはいけません。この役員のプレゼンにおいて質問をすることは非常に目立つ良い機会なのです。私は以前からこういうプレゼンでは一番に質問をするようにしていました。

そうすることで、普段知り合う機会が少ない役員に名前と顔を覚えてもらえるため、昇進などでは有利になるのです。ぜひタウンホールミーティングでは役員に質問を考えてするようにしましょう。質問を考えることで話に集中することができるので役員の考えがより頭に残るという効果もあります。

役員同行でのお客様とのトップミーティング

本社から日本にせっかく来たので、お客様に会いたいと言いだす役員もたくさんいます。その際は自分のお客様の役員クラスとの打ち合わせを設定することになります。営業担当の仕事ですね。とても重要なイベントになるので、その際の準備についてするべきことを以下に説明していきます。

以下のような話を事前に準備して行く必要があります。

  1. 自分のお客様のビジネス状況の共有
  2. 打ち合わせの目的とゴールの共有
  3. どのような話をすれば良いかの共有

1.自分のお客様のビジネス状況の共有

まず最初にお客様とのビジネス状況のシェアです。相手は役員です。会社名は知っていても何をどれくらい販売しているかなどの細かい情報は知りません。現状はどのような売り上げ状況になっているのかを説明する必要があります。

相手はVIPクラスなので、細かい話は興味ありません。会社としてどのように売り上げを伸ばして行くつもりなのか営業担当としての戦略を聞かれます。

ある種のレビューになるので、自分の評価がここで決まってくる可能性も高く気を抜けない会話になります。自分がどのような戦略で売り上げを伸ばしているのかを明確に伝えて、この営業担当は大丈夫だ、と思ってもらうことが重要です。

2.打ち合わせの目的とゴールの共有

次に今回の打ち合わせを設定した目的とゴールについて話をします。打ち合わせをしたいと言われたから設定しているのですが、自分がこの打ち合わせをする目的を説明する必要があります。「設定しろと言われたから」ではダメです。

この打ち合わせをする事で上層部同士の関係を構築することで今後のビジネスを大きくするための第一歩とする、みたいなカッコいい目的を設定してください。

役員が合う相手の人の調査も必要です。とにかく偉ければ良いわけではなく、自分の製品を採用する権限のある人である必要があります。最終目的は挨拶ではなく、自社の製品を採用してもらうことなのです。

この人に自社の役員の偉い人を連れて行くことで自社の認知度を高めて、製品を採用いただくための活動とする。後ろ向きでなく、自分のビジネスを広げるために役員を利用する、という感じの目的設定が必要なのです。

3. どのような話をすれば良いかの共有

役員は会議中に何を話せば良いかは考えていません。それはあなたが決めることだからです。営業担当であるあなたが一番お客様との状況を把握しているはずです。そのあなたが役員が打ち合わせ中にどのような事を話せば一番良い方向に進むかを考える必要があるのです。

人に任せてはいけません。あなたの責任で打ち合わせのシナリオを考えましょう。また、これだけは言わないで欲しい、というような言ってはいけない言葉などの注意を教えておくのも重要な仕事です。

例えば、商品を今売り込んでいるけど相手の設計者は上を説得するのに苦労しているとします。その場合は、その上の人に自社の役員を合わせることで知名度をあげて安心感をえていただく。

そして、担当者が自社の製品を採用するとなった時にスムーズに採用してくれる、というような理想の営業活動の流れにするために、役員の客先訪問を利用するのです。すべてはビジネスを伸ばすためにあなたが筋書きを考える必要があります。外資系営業は自分でビジネスを進めて行く力が必要になるのです。本社の役員もそれを求めています。

まとめ


本社から役員が来た時はレビューやお客様訪問への対応で日本法人はてんやわんやするのが一般的です。

しかし、これは日本法人の人にとってチャンスでもあり、自分の存在をアピールする場でもあります。外資系営業として、自分のビジネスを伸ばすために何を考えているのかを役員に伝える機会を有効活用しましょう。それが昇進への近道になります。

外資系転職のオススメエージェントについては以下の記事で紹介していますので、参考にどうぞ。