Yukihiko Blog Written by Yukihiko

金融教育(マネー教育)のための最適なおこづかいのあげ方

教育

今日はおこづかいのあげ方について書きたいと思います。

こどものお金の教育で一番話題になりやすい内容であり、金融教育を語る時によく出てくるテーマです。では、どのようにおこづかいをあげるのが一番良いのでしょうか?ここでは、

私のオススメのおこづかいの方法を説明します。

3種類のおこづかいのあげ方

こんにちは、こどものマネー教育専門家のゆきひこです。ツイッターはこちら

おこづかいのあげ方は、以下の3種類あります。

  1. 定期的にあげる
  2. 必要な時に必要な分だけあげる
  3. お手伝いや仕事をした時だけあげる

結論から言うと、私の推奨するのは1の定期的にあげるです。

その理由を以下で追って説明していきます。

計画性をつけるために定期的にあげるべき

私が、なぜ定期的にあげたようが良いと考えているのか。

なぜなら、定期的におこづかいをあげる事で、将来の収入の予測に基づいて計画を立てる事ができるからです。

何か欲しいものがあったらお金を貯めないといけない。そのためには3ヶ月貯金しなければいけない、という感じです。

自分のお金を持つ事により、自分がいくら持っているか、それで買い物の時に値札をみて、自分のお金なら何が買えて何が買えないのか。次のお小遣いでどれくら貯金しておけば何ヶ月後に何が買えるのか。

そのような、先をみて自分のお金の使い方を考える、または計画を立てる、といったことを学ぶのが一番です。

こどもが何か欲しいと言い出したら、貯金の大切さを伝えるチャンスです。それを買うには毎月のおこづかいをどれくらい貯金すれば買えるね、と考えさせて自分でお金を貯金する経験は大切なものです。

私のこどもたちも、自分が欲しいものがあった時にどうやれば買えるか、どれくらい貯金すれば買えるかどうかを考える習慣が付いています。

例え貯金が失敗したとしても、それも含めて大切な経験になります。

こどものうちに、お金の失敗を出来るだけさせておく

もう一つのお小遣いのあげ方として、必要な分のお金を必要な時にだけあげれば良い、というものがあります。こどもは判断ができないので、親が判断する方法です。

私はこれはオススメしていません。理由は、いつまでも親がお金の使い方を判断している限りこどもには練習の機会がなく、お金の使い方を学べないからです。

お金に関しては自分で失敗しないと学ぶ事ができません。こどもの頃にお金の失敗をしていない人は大人になって大きな失敗をします。大人の方が扱う金額も大きいですから。

その方法に対して、定期的なおこづかいをこども自身で管理している場合は、失敗する事もたくさんあるでしょう。その失敗が大切なのです。

先日、私の息子がゲームセンターで自分のお金を使って楽しみました。お金を使っている時は良いのですが、思ったより多くのお金を使ってしまった後に、後悔していました。「こんなにお金なくなっちゃった。ちゃんと使う分を決めておけばよかった」と言っていました。これが失敗であり、学びだと思います。

こどものうちの失敗、特に自分のお小遣いの範囲でも失敗はもっともっとしろ!と思います。大人になってからお金で失敗する方が被害は大きくなるからです。

報酬としてお金をあげる事の弊害

最後に、「何かお手伝いや仕事をした時だけ、お金をあげる」というやり方があります。このやり方を推奨している方もいますが、私はオススメしません。

お金を報酬としてあげれば、こどもは一生懸命お金をもらおうと頑張るかもしれません。しかし、お金がもらえないお手伝いやちょっとしたことを頼んだ時に「これはお金もらえるの?」と聞くようになります。

つまり、すべてお金のためになる事になるのです。そうでなければやらないと言う形になってしまうため、好ましくありません。

勉強に対しても同じ事が言えます。例えば、たくさん勉強をして良い点をとった時にお金がもらえるとすれば、こどもは一生懸命勉強するでしょう。しかし、勉強する目的がお金になってしまうと、勉強の純粋な楽しさや達成感などがなくなってしまう懸念があります。

お金で失う純粋なモチベーション

社会学者の実験で、勉強をして良い結果を出した(テストで良い点をとった)時にお金という報酬をあげてしまうと、本来の本質的なモチベーション(学ぶ楽しさ、成長する喜び)を失わせる結果になるというものがあります。

つまり、自分が楽しくてやっていた勉強もそれにお金という報酬が発生する事により、「お金がもらえるからやる事」になってしまうのです。それからはお金のために勉強する事になるので、学ぶ事の楽しさはどこかに行ってしまいます。

そしてさらに悪いことに、報酬には怖い作用、一度もらった報酬は慣れていくというものがあります。どんどん強い報酬をあげていかないと効果が薄くなります。あげるお金を増やしていかないとモチベーションは保持できなくなります。

勉強で例を出しましたが、お手伝いにしても純粋なお手伝いをしてくれていたのが、お金をあげたらそれがお金を得る手段になってしまうのです。

まとめ

以上の理由により、私は1のおこづかいは「定期的にあげる」方法をオススメします。

計画性をつけるためなので、お子様とおこづかいの使い方について話し合い、将来について考えさせるきっかけにしてください。

  1. 定期的にあげる
  2. 必要な時に必要な分だけあげる
  3. お手伝いや仕事をした時だけあげる

また、将来お子様が大きくなった時に困らないように、お金の失敗をいっぱいさせてあげる事も大切です。

以上、読んでいただきありがとうございました。