自分探しとやりがいのある仕事を考えた末に見つけた結論
自分探しについて考えました。やりがいのある仕事とはなんでしょうか。巷にはいろいろな本や考えが出ているのですが、結局自分にとってのやりがいのある仕事は自分で見つけるしかないのかもしれません。
自分にとっての36歳という年齢
「THIS IS US」(36歳、これから)というアメリカのドラマをご存知でしょうか。36年前に生まれた三つ子が36歳になった時にいろいろな人生を振り返り、事件を起こして成長していく話です。
これが日本のケーブルテレビで放映された去年に私はちょうど36歳だったので、自分と重ね合わせて見ていました。
アメリカのドラマなので、白人と黒人が主人公なので日本人の感覚とは違うところはあるのですが、人間の本質は世界共通のようで共感できるところは非常にありました。
主人公たちが大きくなった時に自分が本当にやりたい事はなんなのか。自分にとって大切なものは仕事なのか、家族なのか。育ってきた環境から、自分はどういう人間であるのか。そのようなテーマのドラマで、とても感動したのでオススメします。
そんなドラマを見たせいもあるのですが、私の36歳は自分を見つけるという意味が大きかった年でした。今の仕事は本当にやりたい事なのか、自分が今目指しているものは本当の自分が求めるものなのか。自分がやっていて楽しい、やりがいがある事はなんなのか。自分とは何者なのか。
やりたい仕事とはなんなのか
私はやりたい仕事と言われてもピンとこない人間でした。
やりたい仕事を探せば幸せになれると言われても、そんなものわからないというのが私の正直な感想だったのです。
考えに行き詰まった時、何が正しいかわからなくなった時、そんな時は読書をする事にしています。新しい本を買わずとも、昔持っていた本を読み返す事で得られる事は多くあります。
購入した時の私と今の私は人生経験も違いますし、視点も違います。同じ本でもその時によって自分が注目する観点は違うのです。具体的に昔私が線を引いているところは今の私には全く響かないところで、線が引いていないところに今は別の線を引いてしまったりするのです。
「これだっ!という「目標」を見つける本」を読んで
以前読んでいた本で、「これだっ!という「目標」を見つける本」(英語版「MY GOAL」) という本を読み返しました。以前とは全く違う視点で読む事ができました。正直以前読んだ時の状況を覚えていませんが、この物語風の内容を小説のように読んで終わりだったのだろうと思います。
しかし、今私が自分の人生の目標を探している中で受け取ったメッセージは全く違うように思います。
今の私がこの本から受けとったメッセージは以下です。
- 人生の目標を見つけるためには、自分を知る事が一番大事
- 特に家族(父、母、祖父母)がどんな人かを知る事。
- 自分の子供の頃はどんな人間だったか。何を楽しんでいたのか。
- 子どもの素の自分がどういう人間だったか理解できれば、自ずと良い人生が見える。
- 社会の期待に応える事を仕事にしていても、本当の自分とのギャップがある限り、幸せにはなれない。
まず自分を知る事。これが一番と思いました。
出世はどれくらいあなたの人生で大切か
今までの会社人生で私は出世を一番の目標に感じていました。なぜかというと、自分がそれでやる気が出ると思っていたからです。思い込んでいたのです。でもそれは正しいですか?
収入が増えれば家族も良い生活ができるし、自分のやる気が増えると。会社で上に上がる事がビジネスマンとしての目標だから、それをやる事が当たり前と思っていました。社会人たるものそうあるべきという常識があるではないですか。そうあるべきと思いますよね?
でもそれは違っていたのです。少なくとも私の中では。
子どもの頃から学校では、社会の期待を満たすように教育されます。自分のやりたい事をやって褒められた人はあまりいないと思います。家庭ではあるかもしれませんが、学校、特に日本ではみんなと同じ事を先生や社会の期待通りにうまくできた人が褒められます。
それがその子がやりたい事、好きな事とは関係ないのです。つまり、先生が期待する事、休まず学校に来て静かに言われた事をちゃんとこなして、良い点数を取る。それが優れた人間と教えられるのです。
私もそのレールにしっかり載っていました。むしろよくレールに乗れる方だったと思います。テストの点数は中の上くらいでしたが、言われた事をその通りにやるのは得意でした。逆に自分のやりたい事をやってと言われると、何をやっていいかわかりませんでした。
それが良い事だと思っていましたし、実際に良い事だったのです。大人になるまでは。いや、大人になっても、人生を全て言われた通りに過ごす人間でいる事もできます。子供の頃からそういう風に教育されたら、自動的に会社で「良い」と言われる事をやる。上から求められる事をする。そうする事で幸せになれる。そう思ってしまうのも無理はありません。
みんなそう思って働いています。でも個人の幸せはそこにあるものではないと思います。
違う視点から見る
でも、違う視点から見るとまた違います。
会社からすればそういう言われた通りに働いてくれる人が必要なのです。
「これだっ!という「目標」を見つける本」の中でも、目標設定のセミナーやコースを企業向けに進めていて、担当者レベルではぜひ進めてやりたいと評判になったのですが、実際に検討してみると、このコースを行う事で各従業員がそれぞれの目標を見つけて会社を離れてしまう恐れがあるという事で中止になったようです。
大きな矛盾ですね。
だから会社のために働いても実際会社はあなたの幸せを保証してくれるわけではありません。実際にクビにする事もあるし、低い評価をつける事もできるのです。日本では必要以上に会社を信じて頼ってしまうところがあります。結局自分は自分なので、その会社とは関係のない独立した存在です。
会社と自分は違う存在である事。それを常に意識して会社に頼らない自分の人生をいうものを考える必要がある時期に来ていると思います。
妻の一言
妻は私に言いました。
「私はxx会社のあなたと結婚したわけではない。ooさんという人間と結婚したの。会社がどこであれ、あなたはあなた。会社でのあなたの評価がどうであれば私には関係ないし、あなたも気にすることない。」
この言葉は目から鱗でした。
私にとっていつでも会社の評価が一番になっていました。休みの時でも仕事の事が気になり、携帯を見てしまう。返信せずとも、頭の中で仕事のモヤモヤが気になっていて休暇を楽しめない。そんな事も多かったです。
また、上司からのダメ出しを受けた時も、自分の全てを否定されたような気持ちになってしまいます。仕事のやり方の改善を指摘してくれているだけと頭ではわかっていても、感覚的には自分の否定ととらえてしまのです。
ビジネスマンにとって一番長い時間を過ごすのは会社です。家にいるよりも長いのです。しかし、物理的な時間以上に、精神的な依存が高いように感じます。
自分は自分という存在で、良いところも悪いところもあります。それは会社には関係なく、人間としての存在があるのです。だから、たとえ会社を辞めても自分は変わらないし、会社の中で昇進したとしても、自分というものを持って市場価値を高めながら仕事をしていくのが良いと思いました。
以上。読んでいただき、ありがとうございました。