小学生にギャンブルの怖さを教える授業
こんにちは、こどものマネー教育専門家のゆきひこです。ツイッターはこちら。
お金の授業のテキストを作りました。みなさまの家で、親御さんとお子さんでお金の話をするきっかけになればと思って作りました。ぜひ、本ブログをご活用いただき、親子でお金の会話をして頂ければこれ以上に嬉しいことはありません。
お金の授業
今日のテーマは、「ギャンブルの怖さ」です。お金にまつわる問題の一つにギャンブルがあります。依存してしまうと人生を壊してしまうほどの深刻な問題になる可能性があります。
マネー教育は、投資の話に関係するものだけではありません。大きくなった時にお金のトラブルを避けられるような知識もマネー教育の一部と考えています。そのため、ギャンブルはお金に絡む問題につながることが多いために、私はこどものうちから仕組みについて説明しておきたいと考えています。
こどもはカジノは知らなくてもゲームセンターは知っています。その楽しさも知っているため、簡単な言葉で教えてあげることで怖さは理解することができます。
ギャンブルは大人になるまでは教えなくて良い、ではなくてこどものうちから仕組みやしてはいけないことは教えておきましょう。
レッスン概要
- 授業内容
- ギャンブルの怖さ
- 本授業の目的
- ギャンブルの仕組みを知る。
- ギャンブルの怖さを知る
- 必須学習項目
- ギャンブルにハマってしまうと借金だらけになって病気になる
- 賭けるお金は決めて、それ以上は続けないこと
- 準備が必要なもの
- なし。
では、レッスンを始めてみましょう。
今日のテーマは、「ギャンブルの怖さ」です。
みんなギャンブルっていう言葉は知っているかな?
カジノとかでしょ?ゲームして遊ぶところの事かな?
そう、カジノもギャンブルをする場所だね。ギャンブルにはいろいろゲームがあって、華やかに見えるんだけど、実はすごい怖い場所でもあるんだ。簡単な例だと宝くじもギャンブルの一つなんだよ。
クイズ、ギャンブルと依存症
用意するものはありません。クイズ形式で子供達に議論させましょう。
ギャンブルって、カジノとか、競馬とか、パチンコとかいろいろ種類があるけど、一番こどもでもわかるギャンブルは宝くじかな。
でも、宝くじって全然怖くないでしょ?
うん、宝くじは怖くないね。買って当たればラッキーだし、当たらなくてもそれで終わりになるからね。ギャンブルもそれと同じで、決まったお金だけを賭けているうちは問題にならないんだよ。例えば、宝くじを当てたいから借金して大金を宝くじを買っている人がいたらどう?
なんか怖い、、当たるかどうかもわからないのにそんなに賭けちゃったらお金なくなっちゃうよ
ギャンブルの怖いところはそこなんだ。カジノでも宝くじでも当たったらお金が儲かると思って、どんどんお金を賭けてしまう。負けた時に辞められればいいんだけど、ギャンブルに依存してしまっている人はやめられないんだ。
依存って何?
依存っていうのはそれをやめられなくなってしまう病気のことだよ。アルコール依存症だったら、お酒がやめられないとか。
ギャンブル依存症こわい!お金がなくなるまで使っちゃうってことじゃん
持っているお金を使っただけならまだマシなんだよ。依存症の人は他人から大金を借金してギャンブルしてしまうんだ。やめられなくなってしまうんだよ。
やだ!なんで依存症になっちゃうの?私なりたくない!
ギャンブルがやめられない人っていうのは、少しでも買ってお金を儲けた事がある人なんだ。一回勝ったからもうちょっとやればもっと儲けられる!と思って負け続ける。
というのはギャンブルは客が必ず負けるものなんだ。
えっ、必ず負けるの!?そんなの卑怯じゃん!ひどい!
ギャンブルで知っておかないといけない事だね。宝くじでもそうだけど、そのギャンブルを作っている人や会社が必ず儲かるようになっているんだ。
例えば、お客様が1回勝ったら、次から5回は負けるとか。宝くじも当たる人が1人いたら、当たらない人が1億人いたりする。全体でお金を儲けるのは宝くじ会社なんだよ。
じゃあもう宝くじ買わない!やだ!
それでも買いたくなっちゃうのが宝くじなんだよ。当たる確率がすごい低くても、1億円が当たる「かもしれない」という夢を買いたくなるんだよね。
本日のまとめ
今日の授業で学んだことを一人ずつ話してもらいましょう。発表する練習にもなります。そして、最後にクイズで学んだことを最終確認しましょう。
ギャンブルって何があるかな?
カジノとか宝くじとか、競馬!
ギャンブルで怖い事は何かな?
負けても負けてもお金を賭けてしまうこと!依存すること!
じゃあ、どうすれば良いのかな?
かけるお金を決めて、それが終わったらやめること!
じゃあ最後、ギャンブルをして一番儲けるのは誰!
そのギャンブルを作っている人!お客さんはだいたい負ける!
賭け事(ギャンブル)はこどもでも大人でも興味の強い、興奮するものです。だからこそ、こどものうちにその危険性について教えて、自分を制御する事を学ばせたいと考えています。
小さいころにそのようなお金の制御方法を学ばないで大人になってしまうと、ギャンブル依存症になる可能性が高くなります。
実際にこどもに教えてみた感想
私がこのテキストを作ってから、このブログのページを使った自分のこどもに授業をしてみました。その際の反応などを書きます。
私が自分の子どもに教えた際には、依存症に非常に興味を持っていました。なんで依存症になるのか、どうしたらそうならないようにできるか、など議論は盛り上がりました。小学生でも十分に怖さは理解できていました。話はずれましたが、アルコール依存症やタバコの依存の例を出すことでよりわかりやすかったようです。
そんなに簡単に依存症になるとは思いませんが、こどものうちにストレスにさらされる事が少ない環境で育った子が大人になって強いストレスを受けた時に依存症になる事があるのだと思います。
ここのテーマとは少し違いますが、こどもを過保護にせず自分で何かを行うこと、多少のストレスの中で生活する経験を持つ事は大人になって強く生きるために必要な事だと思います。
また、カジノを例に出してもピンとこないようでしたが、ゲームセンターにあるスロットマシーンやトランプゲームの話、また宝くじの例を出したらイメージしやすいようでした。こどもが知っているもので話をしてあげると理解が進むと感じます。
最後に
私は、こどもには必要以上の知識(投資など)を持つ必要は無く、お金の基礎力をつける事が大切と考えています。お金の基礎力というのは、どのような時にお金がもらえたり、お金の流れを感じたりする能力・知識です。大きくなるにつれて学ぶお金の内容は難しくなりますが、小さいうちに基礎力をつけることが将来のお金の教育に重要と考えています。
ぜひご家庭でこのような会話を親子でしてみてください。授業でなくても、ただ少し会話をするだけで構いません。少しでも良いので、しないのとするのとでは全く違います。親子の間でお金の会話を始めることが一番大切なことと思っています。
次の授業はこちらです。