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ハイクラス外資系マネージャに転職する前に知るべき必要なスキル

外資系

外資系企業でマネージャとして仕事するために必要なスキルを知りたい、そう思っていませんか?

外資系のアメリカ本社で働いた経験のある外資系歴10年の私が学んだ、外資系マネージャに必要なスキルについて解説します。

  1. 外資系のマネージャ(管理職)の役割
  2. 外資系マネージャに必要なスキル4つ
  3. まとめ

外資系マネージャの役割

外資系企業のマネージャ(管理職)はプレイヤ(担当)の時とは違ってチームの管理が主な仕事になってきます。自分のチームの力を最大限に活かして結果を出すのがマネージャの仕事だからです。

外資系ではマネージャに権限が委託されますので、ある程度自分で自分のチームの戦略を考えて実行する事ができます。しかし、それは同時にその結果についての責任を取るということも意味しています。結果を出すためにマネージャが持っておくスキルについては以下の4つの内容があります。

最高のチームメンバーを選ぶ・育成するスキル

結果を出すためには、自分のチームのパフォーマンスをあげることが重要です。よって、まずは結果を出せるチームメンバーの選択をすべきです。外資系のマネージャは常に自分のチームの中で誰が優れていて次の昇進候補になるかを考えています。同時に、誰が一番パフォーマンスが悪くてリストラしなければいけなくなるか、も考えています。あなたのチームの中で昇進候補は誰ですか?などと質問される機会が多いからです。

しかし、初めて昇進する時や、転職してチームが与えられた時にメンバーは選べるものではありません。そのため、まずは与えられたメンバーで最大限の結果を出すのが仕事になります。そのチームで仕事をする中でも長い時間軸で見ると自分のチームメンバーを入れ替えてより良い結果を出せるようにチームを再構成していく、これを考えることもマネージャの仕事です。

外資系ではマネージャに結果を出すことだけを求めています。それ以外はありません。チームメンバーが成果を出せないのが原因で、、なんて言い訳をしたらマネージャとして失格です。そのメンバーのパフォーマンスを成長させてあげるか、良い環境にしてあげるかがマネージャの仕事だからです。メンバーのせいにするという事は自分の首を絞めることになります。

しかしながら、どうしても結果を出せないメンバーはいます。その時は他のチームの良さそうなメンバーと入れ替えを希望することもありです。何がなんでも自分のチームを強くしていくという意気込みが外資系マネージャには必要なのです。

フィードバックを与えるスキル

外資系では評価の査定を定期的に行います。その際には、良い悪いという結果と共に、必ず納得する理由をつけて説明をする必要があります。なぜならアメリカ人や日本以外の人は自分の評価の理由を知らないと納得しないからです。特に悪い評価の時にはその証拠となる事実がないと査定結果を受け入れてもらえません。

私がアメリカで新人の面倒を見た時にはその人の評価をするために、毎日の仕事内容やそのやり方・結果などしっかり観察していました。フィードバックを与える時にエビデンスが必要だからです。常に見ていないとフィードバックを与える時に困るのです。

 

悪いフィードバックを与える時は、例えばこのように説明します。
  • あなたは毎日朝遅れてくる事がありますよね。それでは会議に遅れたりみんなに迷惑をかけるので見逃す事ができません。したがって悪い評価になります。
  • 先週納期で与えた仕事をもう3日も遅れていますよね。納期に遅れることはお客様に迷惑がかかり、会社の利益を損ねる可能性もあるので、悪い評価となります。

このように、何を言うにも実際にその人がした仕事内容を記録して証拠とする必要があるのです。

日本の企業であればなんとなく、「今回は前より評価下がってしまったけど、しょうがないよね」と言う感じで査定が形骸化している場合もあると思います。外資系ではそれは認められないのです。なぜなら聞く側が反論してくるからです。納得できる内容でないと終わらないのです。

チームメンバーのモチベーションをあげるスキル

外資系のマネージャはチームメンバーのモチベーションを維持することに気を使います。日々疲れている人にしっかり働いてもらうには、やる気ややりがいを持って働いてもらう必要があるからです。特に優秀なメンバーは他社に転職する事も可能なことが多いので、自社に引き止めておくためにはモチベーションを高く持って働いてもらうことが必要なのです。

私がアメリカにいた時に見たのは、定期的に結果を出した人をお祝いする仕組みがある事です。

例えば営業だったら、その月に大きな案件を獲得した人をみんなの前でお祝いするとか。会社レベルで利益に貢献するような内容をした部署を祝うなどの仕組みが多く存在していました。

毎月やっているので、そのうち祝ってもらえるのですが、それでもみんなに祝われると嬉しいものでやる気が出たのを覚えています。

チームレベルでも何か良い結果が出た時はチームミーティングなどで発表してくれたりする事も多かったです。みんなの前で結果を祝うということを意識していると感じました。

チームメンバーをリストラする際の辛さを乗り越えるスキル

マネージャで一番大変な仕事は何かという質問にアメリカのマネージャ陣はみんなこう答えました。「誰をクビにするか決めることだ」。

外資系ではリストラがあります。リストラといっても会社規模で部署を削ったり人数削減をするものだけでなく、チームの中で成績が悪くて改善しない人をクビにする、というようなものも含まれています。外資系マネージャには人を育てる義務もありますが、それ以上に結果を出すチームを作るという義務があります。

チームメンバーの中で結果がでないだけでなく、仕事の態度も良くない人がいたら、その人をどのように教育していくかを考えます。改善するためのプランを考えるのです。そしてそれを持っても改善しない場合、ある程度の期間を経過したら、肩たたきです。あなたの評価ではもうこの会社ではやっていけない、という事を暗に伝えるのです。

会社として「おまえはクビだ」みたいな事はできないので、アメリカは訴訟大国ですので。実際に評価が悪かった事実と、改善しようとしたという事実を用意してからリストラにかかります。

どんなに仕事ができなくても一緒に働いた仲間です。クビにするのはとても辛い作業です。その人にも家族がいて、困るだろうという事も考えます。この作業がマネージャの仕事の中で一番つらいものだという言葉は多くの人から聞きました。この辛さを乗り越えていける能力を持つスキルを持つことが外資系のマネージャには必要になります。

まとめ

外資系マネージャには辛い面もありますが、チームを率いて結果を出すということは仕事のやりがいでもあります。

ここで書いたような内容を意識して結果を出してくれる人が増えることを願っています。

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